リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~


『昔のお前はどこに行っちゃったんだろうな』

琢磨の言葉が耳に残って離れない。

「昔の俺か……」

呟いて苦笑がもれた。

同じようなことを柚葉にも言われた。誰もが思うくらい俺は昔と変わってしまったのだろう。

自分でも自覚はある。

けれど、変わりたくて変わったわけじゃない。変わらざるを得なかっただけだ。そうでないと生きづらかったから。

厚焼き卵のサンドイッチを片手で持って口に入れながらパソコン画面を眺める。

そこに並ぶ数字をぼんやりと見つめながらふと思い出すのは十六年振りに再会した柚葉のことだ。

彼女と初めて会ったのは九歳の頃。三つ年下の柚葉は六歳だった。

柚葉の父親が俺の父親の個人秘書をしていた関係で子供同士の俺たちも頻繁に顔を合わせるようになり、父子家庭の柚葉が俺の家にたびたび預けられるようになってからは兄妹のように親しくなった。

柚葉は控えめな性格だが逆境にもめげない強い意志のある逞しい女の子で、三つ年上の俺よりも頼もしい存在だった。

そんな彼女の性格を証明するようなエピソードがひとつある。


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