リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「今月末に両家顔合わせの食事会があるの。そこに柚葉と、柚葉の旦那も参加してちょうだい」
「私たちも?」
一般的には当人たちとその両親で行うはず。それなのに私と涼成くんも参加しないといけないのだろうか。
それに、駒井家の人たちに疎まれている私が顔合わせのようなおめでたい席に呼ばれることにも驚いている。
ちらっとキッチンに目を向ける。
涼成くんはすでに自室に戻ったと思ったがまだキッチンに残っていた。リビングで電話をしている私に視線を向けている。
もしかして内容を気にしているのだろうか。
「詳しいことは決まり次第また連絡するから。いい? 顔合わせには必ず参加するのよ」
「わかった」
強い命令口調で言われてしまっては断れない。
今月末なら参加できると思う。というよりも必ず参加と言われたのだからがなにがなんでも行かなくては梨央ちゃんの機嫌を損ねてしまう。
「私は参加できるけど……」
涼成くんはどうだろう。普段から仕事で忙しくしている人だから、今月末の予定がすでに埋まっている可能性もある。