リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~


「いつもお世話になっております」

婚約者が畏まった声で涼成くんに挨拶をした。

顔合わせのときはあれほど自信たっぷりに自分のことを話していた姿からは想像できないほど緊張した声だ。

婚約者の母親も夫と息子のあとで頭をすっと下げる。

どうやら婚約者家族が経営する会社とTAKIGAWAホールディングスは取引関係にあるらしい。この様子からするとTAKIGAWAホールディングスの方がかなりの格上なのだろう。

「嘘でしょ……」

婚約者家族と涼成くんが言葉を交わしている間、私にしか聞こえないような声で梨央ちゃんが呟く。

「柚葉の夫があの多岐川涼成だなんて。聞いてないんだけど」

梨央ちゃんが悔しそうに表情をゆがめて私を見た。

「どこで出会ったのよ。涼成さんはパーティーにもなかなか参加しないから、お近づきになりたくてもなれない人なのよ。それなのにどうして柚葉と……」

もしかして五月のパーティーで梨央ちゃんが狙っていた本命は涼成くんだったのだろうか。彼女の発言からそう察した。


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