リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「こういうお話はできれば結婚前の挨拶のときにしっかりとさせていただかったのですが、お忙しいようで時間を取っていただけなかったので」
「すまなかった」
伯父が気まずそうに頭を下げた。
「今日はお会いできてよかったです。ところで私からひとつ提案したいことがあるのですが、よろしいですか」
涼成くんが改まったように伯父に声をかける。
「柚葉さんが毎月あなたたちに払っているお金のことです」
涼成くんの強い瞳に射抜かれたように伯父の肩がぴくっと跳ねる。そのあとで私を睨みつけた。
この男にお金のことを話したのかと、伯父の怒りの感情が伝わってくる。
けれど、私は話していない。私もどうしてお金のことを涼成くんが知っているのかわからない。話した覚えはないはずだ。
「今後の支払いですが、残りの分を私が一括で支払いたいと思いますがよろしいでしょうか」
「えっ」
隣にいる涼成くんの顔をじっと見つめる。
「後日、金額を教えてください。指定された口座に振り込みますので」
「えっ、いや、あの、でも……」
伯父の声が動揺している。