冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
「気になるなら、連絡してくれればいいのに」

「いいのか? 俺に干渉されるのが迷惑なんだろうと思っていたんだが」

「いいよ。早朝でも夜中でも、大和さんからの電話は嬉しい。いつも反抗的でこめんね。でも、本当は、もっと一緒にいたい」

今まで言えなかった気持ちが口をついてでた。

(大和さんが思わせぶりなことを言うから……)

彼が離れていくのが怖くて告白できないのに、現状維持の関係もつらくなってきた。

恋心が伝わってほしい気もするし、気づかないでほしい気もする。

箸を持つ手は微かに震え、大和の顔を見られずうつむいた。

「葵――」

呼びかけてくれた彼だが、続く言葉が見つからないのか黙ってしまった。

(どうしよう、変な空気にしちゃった。この前のホテルの時にみたいに、笑ってごまかそうか)

動揺して心臓を波打たせていると、子供の泣き声がした。

葵が顔を上げるのと同時に、大和が怪訝そうにキッチンを見た。

先ほどの大胆発言をごまかせると思い、急いで説明する。

「配管を伝って下の部屋の音が響くの。正面玄関で会った人のお子さんだよ。旦那さんと三人家族」

まだ寝かせるには早い時間だと思っていると、泣き声はすぐにやんだ。

「家族でワンルームに住んでいるのか?」

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