冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
彼にとってはただそれだけでも、恋をしている葵は共寝を強く意識した。

急に恥ずかしくなり、怖気づく。

「そのベッド、狭いから無理だよ」

「背中合わせで横向きになろう。それなら大丈夫だ」

(大丈夫じゃない)

考えただけで顔に熱が集中した。

「おいで」

「私は寝袋で――」

「その選択肢はない」

「でも!」

大和が携帯のライトをつけて立ち上がる。

その明かりを頼りに自分のバッグをゴソゴソと探り、なぜか黒革の財布を取り出した。

それを持って、寝袋から離れようとしない葵の前でしゃがむ。

(なに? お小遣いはいらないよ)

意味がわからず戸惑っていると、財布の中から細長い紙きれを出された。

五枚つづりのチケットのようなもので、見るからに手作りだ。

【添い寝券。一回一時間】という文字に見覚えがあり、ハッとした。

「子供の頃に私がプレゼントした添い寝券。まだ持ってたの!?」

大和の誕生日に渡して、叱られた記憶が蘇る。

『なんだこれは。中学校でこういうのが流行っているのか? まさか男子生徒に気軽に配っているんじゃないだろうな』

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