冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
背中合わせにベッドに横になり、一枚の毛布を一緒にかけた。

やけに背中が熱く感じる。

階下の物音や夜泣きの声は止んでいて、自分の鼓動が耳元で鳴っているかのように大きく聞こえた。

(こんなにドキドキしているのは、きっと私だけ)

大和は静かな呼吸を繰り返している。

早々に眠りについたのだろうと思い、緊張を少し解く。

(睡眠不足が続いていたからすぐ寝られるよね。ううん、そうじゃなくても大和さんは寝られる。私を女だと意識してないから。恋人になるなんて夢のまた夢なのかも)

最初は意気込んでいたのに、ここまで意識されないとどんどん自信がなくなってくる。

起こさないよう気をつけて寝返りを打つ。

肩甲骨付近の筋肉の盛り上がりに額をつけ、そっと片腕を回して大きな背中を抱きしめてみた。

(大好き)

心の中で告白したその時、寝ていると思った大和に呼びかけられた。

「葵」

驚きでビクッと体が震え、咄嗟に手を引っ込めようとしたが、手首を握られて阻止された。

「俺は男だぞ。わかっているのか?」

どういうつもりで聞くのかと戸惑いつつも、憎まれ口を叩く。

「わかってるよ。そっちこそ、私を女だと思っていないくせに」

「思ってる」

「えっ……?」

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