冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
「葵は成長して大人の女性になった。もう妹だと思えない」

目を見開いたのと同時に彼が寝返りを打った。

息がかかる距離で視線が交わい、心臓が壊れそうなほど激しく波打つ。

(本当に妹から抜け出せたの?)

やっと女性として意識してもらえたという喜びが湧き上がったそのあとは、近すぎる距離に動揺する。

真顔の大和がじっと見つめてくるから、気持ちを読まれそうで視線を外した。

すると首の下にたくましい片腕が差し込まれ、抱き寄せられる。

(腕枕……)

どういうつもりでしてくれるのかと戸惑いながら、彼の喉仏が上下するのを見つめた。

額にかかるのは熱い吐息で、緊張して体が硬くなる。

「怖いか?」

「ぜ、全然」

「嘘つけ。震えてるぞ。意地っ張りは相変わらずか。だが、そのおかげでこうしていられる」

フッと笑われ、優しい声が続く。

「安心しろ。手は出さない」

(なにもする気はないってこと? うん、わかってる……)

妹ポジションから抜け出せたといっても、恋愛対象に入れてもらえたわけではない。

女性としての魅力不足は自覚しているが、大和にもそう言われた気がして落ち込みそうになる。

しかし、彼の言葉にはまだ続きがあった。

「お前の気持ちが俺に向くまでは」

(えっ!?)

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