冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
その友人と相手の男を知っているならなにかアドバイスできるかもしれないが、話を聞いただけでは答えようがない。

「そうだよね、ごめん……」

葵の声が弱々しくなったので、なにか言わなければと口を開く。

「フラれるのがわかっているということは、相手にはすでに交際相手がいるのか?」

「いないよ。仕事が忙しい人で、女性にあんまり興味がないみたい。上司に娘さんを紹介されたけど断ったって聞いてる」

(上司の娘……)

自分と似ていると思いながら質問を重ねる。

「現時点で交際相手がいないなら、勝率がゼロではないんじゃないか?」

「ゼロではないと思うけど、すごく低そう。でも友達のことは大事にしてくれて、友達が望むならこれからもそばにいるって言ってくれたみたい」

(俺も同じようなことを言ったな)

『葵が望んでくれるなら、一生そばにいる。俺もお前を手放したくないんだ』

同居を始めた日のことだ。

しばらく連絡しなかったことで不安にさせていたと知り、安心させるために言った。

見ず知らずの男がやけに自分に似ているのが気になったが、答えやすくもなる。

「相手の男も惚れているような気がするが。お前の友人は、なぜフラれると思っているんだ?」

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