冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
それなのにいつの間にか眠りに落ちていたのは不思議だが。

(自然体か。そうしたいところだけど……)

食卓テーブルに向かい合い、朝食を取る。

「オムレツ、形が崩れてごめん」

「うまい。お世辞じゃなく、この前のカレーもうまかった。葵は料理上手だな」

「そこまで褒めると完全にお世辞だよ」

手料理を食べて褒めてくれるその顔は優しい。

いつもの感じで話しているつもりでも、勝手に胸がときめいて頬が熱くなり、自然体でいるのは難しかった。

「このキッチン、広くて使いやすいね。たくさん料理したくなる」

早起きして朝食の支度をしなくていいと言われたが、これからも作りたい。

少しでも大和の役に立ちたいからだ。

「楽しんで作ってるから、これからも私に食事の支度をさせて。夕食は一緒に食べられる?」

張り切って問いかけたが、彼の眉尻が下がった。

「今夜は帰れない。すまないな」

「うん、わかった。悪いと思わなくていいよ。体調に気をつけて頑張って」

大和の仕事の特殊性は理解しているつもりだ。

一緒に暮らしているせいで大和が働きにくくなるのは嫌なので、寂しさは顔に出さずにトーストを頬張った。

するとコーヒーカップを置いた彼が嘆息する。

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