冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
驚いて一瞬、今日がその日なのではと心臓を波打たせたが、訝しげな目を向けられたのですぐに違うとわかった。

「なんの仕事だ?」

「ライターの仕事でゴルフ場。ターゲットの汚職の証拠写真が撮れそうだから」

やましいことはないので嘘はつかない。

怪しむような視線や逃げられない体勢に困惑しつつも、鼓動が早鐘を打ち鳴らす。

拳三つ分の距離に端整な顔があるのだから当然だ。

すると大和の眉間の皺が解けた。

「嘘をつかれると思っていたが」

「どうして?」

「危ないからやめろと言われたくないだろ?」

心配されると胸が痛いが、今回は危険がないと思っている。

遠くから望遠レンズ付きのカメラでシャッターチャンスを狙うだけだ。

ホテルで多野元を尾行していた時に比べると、逃げ場が広い分、安全だろう。

けれども続く彼の言葉にギクリとする。

「様子がおかしいのは、そのせいだと思っていたんだが」

「おかしいって、どこが?」

「ここ最近、気づけばお前に見られている。俺に隠し事をしていないか?」

(鋭い! どうしよう、なんとかごまかさないと)

いつ抱いてくれるのかなんて聞けるわけがない。

焦って顔を逸らすと、大きな手で頬を挟まれて戻された。

「正直に言え」

「言わない」

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