冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
大晦日も大和は仕事だ。

寝ている彼を起こさないように気をつけていたつもりだったが、リュックを背負って立ち上がると寝室のドアが開いた。

スウェット姿で髪に寝癖がついていても、大和は素敵だ。

「出るのか?」

「うん。起こしちゃってごめん。行ってくるね」

「少し待ってろ」

大和が急いでリビングから持ってきたものは、使い捨てカイロだ。

「外での張り込みは冷えるぞ」

「ありがとう」

「もう少し厚着した方がいいんじゃないか?」

「あったかインナー着てるから大丈夫」

「だが襟元は寒そうだ」

こんどは寝室に引き返し、自分のマフラーを取ってきて首に巻かれた。

裏起毛のデニム生地のパンツにダウンジャケット、マフラーとバイク用のレザーグローブ。使い捨てカイロの封を切ることはない気がした。

(暑いんだけど)

大和の過保護は健在なようで、呆れの目を向けても重ねて心配される。

「帰宅は何時頃だ? 暗くなる前に帰ってこい」

「たぶんお昼くらい。ハーフラウンドって言ってたから、昼くらいに終わって昼食を食べて解散だと思う。クラブハウスの出入り口でシャッターチャンスを狙うよ」

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