冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
会うのは毎月の食事会と葵の誕生日や父の命日、クリスマスなどのイベントくらいだが、SNSアプリには週に一度のペースで、変わりないかを問う電話やメッセージが送られてくる。

嬉しい反面、大人扱いされていない気がして悔しくもあったが、仕事中まで考えてくれているのだと知ると顔が熱くなる。

(大和さんの一番大切な女性は私かも)

異性としてではないとわかっているので、うぬぼれではない。

それでもくすぐったく、喜んでいるのがバレないよう、握り寿司の最後の一貫に醤油をつけながら口を尖らせた。

「危ないことはなにもないから。そういう場面に遭遇できないからスクープも取れずにいるの」

「本当か? お前は仕事について話してくれないから、なにを隠しているのかと余計な想像をする」

別に隠しているわけではなく、胸を張って報告できる成果がないので話せないだけだ。

正面から問いただすような目で見られ、仕方なく多野元について教える。

調べた結果、違法献金を受け取っている可能性が高いとわかり、贈賄側の企業との接触をカメラに収めるために日々、尾行しているという話だ。

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