冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
【ついさっき、ここに引っ越してきたところ。色々と事情があって事後報告になってごめんね】

時刻は間もなく十三時になるところだ。

きっと昼休みに入ったので葵にメッセージを送ってきたと思われる。

すぐに既読がつき、どんな返しがくるかと身構えたが、それっきり携帯は鳴らなかった。

(昼休みが終わった? ということは、お説教は夜か)

今は気を抜いてもよさそうだと判断し、ライムグリーンのソファベッドに携帯を放り投げて片づけに戻る。

ダンボール箱の中身を三つ出し終えた時、インターホンが鳴った。

引っ越し早々、訪ねてくるのは新聞かなにかの勧誘だろう。

「はーい」

どうせ断るのにと思いつつも玄関ドアを開けると、そこに立っていたのはスーツ姿の大和だった。

驚きのあまり「ひゃっ!」とおかしな声が出た。

眉間に皺を寄せている彼は明らかに不機嫌そうで、思わず両手で力一杯ドアノブを引く。

けれども閉まる前に黒い革靴の先が差し込まれて阻止され、片手で軽々とこじ開けられた。

「なぜ閉める?」

「叱られると思って……」

「わかっているなら話は早い。あれだけ言ったのに、適当に引っ越し先を決めてしまうとは」

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