冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
「どうやって?」
説明が面倒なのか、返事をせずに大和が動き出した。
床に無造作に置いていた賃貸契約書を手に取ると、ジャケットの内ポケットから携帯を取り出す。
なにをするのかわからないが、「お前は片づけてろ」と言われたので、衣類の入ったダンボール箱を開けた。
(あっ、下着)
ボーイッシュなデザインでダークカラーの服が多いが、下着は意外にもカラフルで可愛らしいものばかりだ。
レースやフリルやリボンは昔から好きだけど、可愛く見せようとしていると思われるのが恥ずかしいので、思春期以降は人から見られない下着のみで楽しんでいる。
開けてすぐに現れた薄ピンクの上下セットに焦って振り向いたが、部屋の鍵を持った大和は背を向けていて、どこかに電話しながら玄関を出ていくところだった。
(よかった)
見られなかったとホッとした一方で、もし見せていたら大人の女性として意識してもらえただろうかとチラリと思った。
(残念……って、なに恥ずかしいこと考えてるのよ)
昨日、『迫ればいい』などと言われたからだと沢のせいにして、余計なことを考えないようスマホで洋楽を流しながら片づけに集中する。
どこかへ出かけていた大和は、そのあと四十分ほどしてホームセンターの袋や段ボール箱を抱えて戻ってきた。