冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
現在、刑事課の捜査第一課が調査しており、テロの可能性もあるため公安も動いていた。

単独犯ではないかという見解が多い中で、グループでの犯行を疑い警視庁内に対策室を設置したのは大和だ。

指揮を執る立場にいるため早く庁舎に戻りたい。

しかしながら敷島の苦言は受け止める。

テロやスパイ活動を監視して事件を防ぐのが公安の仕事だ。

素性を隠した潜入捜査官や一般人の協力者をあちこちに忍ばせて情報収集し、これまで事件にならない段階で多くの犯罪を未然に防いできた。

それが今回は爆発事件が起きてしまったので、失態のように言われるのも仕方ない。

国内すべての人間を監視できるわけではない、というのは言い訳になってしまう。

もし今回の容疑者がグループでのテロ事件を計画していたのだとしたら、火薬の実験段階で止められたのは幸いだったかもしれないが。

「不徳の致すところで申し訳ございません。体制の見直しと感知力の向上に向け努力いたします」

一切の言い訳なく謝罪すると、敷島がゆっくりと首を縦に振った。

やり込めて満足したような笑みを口の端に浮かべ、もう一度、大和の肩を叩いて先に階段を下りていった。

(嫌われたものだな)

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