冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
(子供扱いするなと葵は反発するが、いくつになっても可愛い妹だ)

この先もずっと自分の手で守りたい。

それを兄心と呼ぶのだと思っているが、弟妹がいないので正解なのかはわからなかった。

井坂に指摘されたので眉間の皺を伸ばした。

感情的になれば判断力に欠く。職場ではなるべく感情を出さないよう心掛けているが、爆発事件が発生してから丸一日以上寝ていないこともあり、気づけなかった。

しかし、葵のことを考えていたわけではない。

「葵とはそういう関係ではないと言っただろ。苛立っているわけでもないが、そう見えるとしたら別の理由だ」

「警察庁からの帰りだよな? 警備局長に絡まれたのか。娘さんをフッたせいで」

「なぜ知ってる?」

井坂とはふたりで飲みにいくほど親しい間柄だが、見合いを仕組まれた話はしていない。

すると井坂がニッと口角を上げた。

「加賀見が見合いをさせられる少し前に、敷島局長に聞かれたんだよ。お前に交際相手がいるかどうかを。いないと教えた」

「展開が読めていたなら、いると答えてほしかった」

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