冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
大和は表に立つ立場の幹部として公安に入ったためコードネームも偽名もいらないが、一般人には公安所属を明かさない。今回のような件を抜かしては。

公安が動くような人物にニアミスしていた葵に嘆息する。

「危険な仕事はやめるよう何度も言ったが、止めるほどムキになる。心配で、今頃なにをしているのかと――」

「世間では、そういう感情を恋と呼ぶ」

話題を逸らしたつもりが恋愛話に戻されてしまい、嘆息しながら否定する。

「違う。葵を女性として見てしまえば、高野さんに申し訳ない」

「出会った当時はそうだったかもしれないけど、今は違うだろ。葵ちゃんは成長して大人になった。いらないなら俺がもらうよ。顔は可愛いし生意気そうな目がいい。そういう子を調教して従順にさせるのが楽しいんだよな」

葵に毒牙を向けようとしている友人を真顔で見つめた。

「冗談だから殺気を向けるな。鳥肌が立っただろ。つまり俺が言いたいのは、高野警部への贖罪はとっくに果たしてるってこと。お守り役は必要ない。葵ちゃんはお前の過干渉が嫌なんだろ。もう離れてあげたら?」

痛いところを突かれて目を逸らした。

葵を心配するたびに迷惑顔をされ、子供扱いするなと反発される。

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