熱情を秘めた心臓外科医は引き裂かれた許嫁を激愛で取り戻す
「もう、俺は君の先生じゃなくなるんだよ。君の夫になるんだ。約束は覚えている?」
婚約を交わしたことを忘れるわけがない。あれが架純の生きる力になったのだ。
「はい。理人さん、私をあなたの……本物の妻にしてください」
そして。
二人はこれから本物の夫婦になる。
■エピローグ ~本物の夫婦~
――一年後。
架純はリハビリを乗り越え、理人との結婚式を控えていた。
チャペルの控室の間に待機していたというところ、純白のドレスに身を包んでいた架純は、ある日理人に言われたことを思い出していた。
『仮初の契約妻になってくれないか』
そんな日々を過ごし、彼に命を救われ……今日、架純は理人の妻になる。
仮初の妻の役ではなく、契約した期間限定の妻ではなく、本当の……彼の妻に。
まもなく時間がくるというとき。
架純の鼓動はよりいっそう大きく高鳴っていた。
大きな手術を二回した分、傷跡はまだはっきりと残っていてドレスによってはその痕が見えてしまう。
それでも理人が架純が一番好きだと思うドレスを着てほしいと言ってくれたので、架純は理人が好みだといったドレスを選んだ。
あまりにも素直な対応すぎたからか、架純を見る理人の目は甘く、ほんのり照れた彼の顔を見るのが架純も嬉しくて、初めて人生の中で手放しで『幸せ』だと感じていた。
傷痕がちらついてみえたとしてもそれは、愛する人が救ってくれた証、そして自分が生きようとした証……夫婦の勲章だ。架純は今ではそう思っている。
それに……挙式は二人きりだから問題ない。身内へのお披露目はまた落ち着いたらにしようと約束をした。
理人が架純の持っているブーケを眺めている。架純はふとハルとのひと悶着を思い出した。ハルが今日の日のために作ってくれたものだ。
「……気になりますか?」
架純が窺うように尋ねると、理人ははっとしたようにブーケから目を離した。
「彼は、君のよい友達なんだろう」
強調するように理人は言った。
「私、理人さんのやきもちは嫌いじゃないですよ。でも、嫉妬が苦しいことだっていうことも知っているし……」
あのすれ違いあったときのことを振り返ると、今でも少し苦く感じることがある。
婚約を交わしたことを忘れるわけがない。あれが架純の生きる力になったのだ。
「はい。理人さん、私をあなたの……本物の妻にしてください」
そして。
二人はこれから本物の夫婦になる。
■エピローグ ~本物の夫婦~
――一年後。
架純はリハビリを乗り越え、理人との結婚式を控えていた。
チャペルの控室の間に待機していたというところ、純白のドレスに身を包んでいた架純は、ある日理人に言われたことを思い出していた。
『仮初の契約妻になってくれないか』
そんな日々を過ごし、彼に命を救われ……今日、架純は理人の妻になる。
仮初の妻の役ではなく、契約した期間限定の妻ではなく、本当の……彼の妻に。
まもなく時間がくるというとき。
架純の鼓動はよりいっそう大きく高鳴っていた。
大きな手術を二回した分、傷跡はまだはっきりと残っていてドレスによってはその痕が見えてしまう。
それでも理人が架純が一番好きだと思うドレスを着てほしいと言ってくれたので、架純は理人が好みだといったドレスを選んだ。
あまりにも素直な対応すぎたからか、架純を見る理人の目は甘く、ほんのり照れた彼の顔を見るのが架純も嬉しくて、初めて人生の中で手放しで『幸せ』だと感じていた。
傷痕がちらついてみえたとしてもそれは、愛する人が救ってくれた証、そして自分が生きようとした証……夫婦の勲章だ。架純は今ではそう思っている。
それに……挙式は二人きりだから問題ない。身内へのお披露目はまた落ち着いたらにしようと約束をした。
理人が架純の持っているブーケを眺めている。架純はふとハルとのひと悶着を思い出した。ハルが今日の日のために作ってくれたものだ。
「……気になりますか?」
架純が窺うように尋ねると、理人ははっとしたようにブーケから目を離した。
「彼は、君のよい友達なんだろう」
強調するように理人は言った。
「私、理人さんのやきもちは嫌いじゃないですよ。でも、嫉妬が苦しいことだっていうことも知っているし……」
あのすれ違いあったときのことを振り返ると、今でも少し苦く感じることがある。