極道に過ぎた、LOVE STORY
パパには今後の話はしてある。四月からインターンとして、長岡総合病院で働く事が決まっている。いつかは、花岸医院の医師になりたいと思うが、それには、もっともっと経験を積んで、どんな状況でも的確な医療が出来るようになりたい。その一歩として、月岡総合病院での経験が必要であると思った。海外へ留学もしたいとも思う。
だが、パパが出掛けた後も、家の中に落ち着きがない。いくら、家業がわからない私にだって、何か起きている事くらいわかる。多分、ずっと前から動きはあったのかもしれないが、試験や卒業準備に追われていて気づかなかった。
唯一、いつもと変わりなく落ち着いた表情の羽柴に向かって言った。
「組に何かあったのか」
「少し慌ただしいようですね。お嬢の試験合格に舞い上がっているのでしょう」
羽柴は、表情一つ変えずに言った。絶対にそんな事はない、だが、羽柴に聞いても無駄だろう。
私は裏庭に周り、休憩している若い奴らに気づかれないよう気配を消した。
「いよいよだな。スカイの奴らとの取引」
「ああ。もし、乱闘になったら負けるわけにはいかねえからな。頭取られる事になる」
「だけど、薬の取引が条件なんだろ。今まで、うちの組で薬は出回らなかった。俺らみたいな人間が言う事じゃないが、手を出すのは気が進まないよな」
「三代目は、薬には手を出さない。ただ、うちの若い奴がからんじまったからな。どうやって、収めるのかだよな」
「まあ、俺らはいつ何が起きてもいいよに、準備しておくだけだ。三代目を守るのが俺らの役目だからな」
「そう考えると、お嬢に鍛えられたのも悪くなかったな」
男が、軽く殴るふりをして言った。
何が起きようとしている? 薬が絡んでいる? パパが厳しい状況にいるのは確かなようだ。
だが、私には何も出来ることがない。胸の中が、なんだかモヤモヤした。
康にも、試験に合格した事をを伝えた。康から玲香が合格した事も聞いた。意外に勉強していたことに驚いた。流石に、直接合否を伝える事は避け、康を間に挟んだのだ。
今夜は、合格してもしなくても、康と食事に行く約束をしていた。正直そんな気分でもないが、康には言い訳も通らず、指定された居酒屋に向かった。
何に気を使ったの分からないが、居酒屋といっても個室の洒落た店だった。
勿論、羽柴に見送られ店の中に入った。
店員に案内されて部屋のドアを開けると、すでに康は席に座っていて、私を見るとニコリと笑った。
「ごめん、待たせた?」
「いや、俺も今来たところ。どうぞ」
康が。席に座るよう促してきた。
「うん」
私がテーブルに着くと同時に、店員が入ってきた。
「幸は、何に飲む?」
「ビールかな?」
「嫌いな物とかあったっけ? コースで頼んであるんだけど、変更できるから」
「大丈夫、好き嫌いないから」
「じゃあ、生ビールと、予約した料理をお願いします」
「はい。かしこまりました」
店員は、にこりと頭を下げて出ていった。
だが、パパが出掛けた後も、家の中に落ち着きがない。いくら、家業がわからない私にだって、何か起きている事くらいわかる。多分、ずっと前から動きはあったのかもしれないが、試験や卒業準備に追われていて気づかなかった。
唯一、いつもと変わりなく落ち着いた表情の羽柴に向かって言った。
「組に何かあったのか」
「少し慌ただしいようですね。お嬢の試験合格に舞い上がっているのでしょう」
羽柴は、表情一つ変えずに言った。絶対にそんな事はない、だが、羽柴に聞いても無駄だろう。
私は裏庭に周り、休憩している若い奴らに気づかれないよう気配を消した。
「いよいよだな。スカイの奴らとの取引」
「ああ。もし、乱闘になったら負けるわけにはいかねえからな。頭取られる事になる」
「だけど、薬の取引が条件なんだろ。今まで、うちの組で薬は出回らなかった。俺らみたいな人間が言う事じゃないが、手を出すのは気が進まないよな」
「三代目は、薬には手を出さない。ただ、うちの若い奴がからんじまったからな。どうやって、収めるのかだよな」
「まあ、俺らはいつ何が起きてもいいよに、準備しておくだけだ。三代目を守るのが俺らの役目だからな」
「そう考えると、お嬢に鍛えられたのも悪くなかったな」
男が、軽く殴るふりをして言った。
何が起きようとしている? 薬が絡んでいる? パパが厳しい状況にいるのは確かなようだ。
だが、私には何も出来ることがない。胸の中が、なんだかモヤモヤした。
康にも、試験に合格した事をを伝えた。康から玲香が合格した事も聞いた。意外に勉強していたことに驚いた。流石に、直接合否を伝える事は避け、康を間に挟んだのだ。
今夜は、合格してもしなくても、康と食事に行く約束をしていた。正直そんな気分でもないが、康には言い訳も通らず、指定された居酒屋に向かった。
何に気を使ったの分からないが、居酒屋といっても個室の洒落た店だった。
勿論、羽柴に見送られ店の中に入った。
店員に案内されて部屋のドアを開けると、すでに康は席に座っていて、私を見るとニコリと笑った。
「ごめん、待たせた?」
「いや、俺も今来たところ。どうぞ」
康が。席に座るよう促してきた。
「うん」
私がテーブルに着くと同時に、店員が入ってきた。
「幸は、何に飲む?」
「ビールかな?」
「嫌いな物とかあったっけ? コースで頼んであるんだけど、変更できるから」
「大丈夫、好き嫌いないから」
「じゃあ、生ビールと、予約した料理をお願いします」
「はい。かしこまりました」
店員は、にこりと頭を下げて出ていった。