極道に過ぎた、LOVE STORY
「無茶して。でも、助かった」
「幸には医者になって、私の言いなりに動いてもらうんだもの」
そう言って、幸は嬉しそうに笑った。
「でも、この方達は?」
康が、不思議そうに運転席と助手席を交互に見る。
「パパの知り合いのSPさん。雨宮さんと市川さんよ」
紹介の言葉に、二人は無表情のまま頭を軽く下げた。
「どこに向かえばよろしいですか?」
雨宮というSPが表情一つ変えずに言った。さっきの立ち振る舞いからして、かなりの腕の立つ人だと思う。その力量と能力を何に使うかは、人それぞれだ。きっと、羽柴と並んだらサマになるだろうと、そんな事を思い、スマホの画面をスライドした。
「港通りは無理だ。車を確保できた、どこに向かえばいい」
スマホの向こうの羽柴がふっと安堵したのがわかる。
『お嬢、そのまま、取引が終わるまで隠れていて下さい。三代目にはお嬢が無事であることは伝えます』
「それじゃダメだ! こんな事は、もう終わらせる! パパがどこにいるのか言え!」
「すみません。それは言えません。どうか、お友達と一緒に隠れていてい下さい」
スマホは切れた。
「羽柴!」
通話が切れてしまったスマホを握る手を、強く座席にぶつけた。
「幸…… お父さんの所に行ってどうするの?」
玲香が不安そうに私の方を見た。
「私が、無事な事が分かれば、パパはしたくもない取引はしない。乱闘になるかもしれないが、轟川は絶対にあんな奴らには負けない。そうすれば、パパの道理を守る事ができる。そうしないと、轟川が潰れてしまう…… そんな事になったら、もっともっと卑劣な犯罪が世の中に増えていくだけだ」
「ダメだ幸、危険過ぎる」
康が、私の腕を掴んだ。
「大丈夫。私は、医者になる。そのためにも、この状況を正しい方向に向けなきゃならない。でないと、一生私は轟川の名から逃げ続ける事になる」
「幸……」
康が悲しげに私を見て、覚悟したように大きなため息をついた。
「幸、東港の倉庫だよ」
後ろの席からの玲香の声に、振り向いた。
「どうして、知っているんだ?」
玲香の顔を見ると、悪い事をした子供のようにしゅんと下を向いてしまった。
「幸には医者になって、私の言いなりに動いてもらうんだもの」
そう言って、幸は嬉しそうに笑った。
「でも、この方達は?」
康が、不思議そうに運転席と助手席を交互に見る。
「パパの知り合いのSPさん。雨宮さんと市川さんよ」
紹介の言葉に、二人は無表情のまま頭を軽く下げた。
「どこに向かえばよろしいですか?」
雨宮というSPが表情一つ変えずに言った。さっきの立ち振る舞いからして、かなりの腕の立つ人だと思う。その力量と能力を何に使うかは、人それぞれだ。きっと、羽柴と並んだらサマになるだろうと、そんな事を思い、スマホの画面をスライドした。
「港通りは無理だ。車を確保できた、どこに向かえばいい」
スマホの向こうの羽柴がふっと安堵したのがわかる。
『お嬢、そのまま、取引が終わるまで隠れていて下さい。三代目にはお嬢が無事であることは伝えます』
「それじゃダメだ! こんな事は、もう終わらせる! パパがどこにいるのか言え!」
「すみません。それは言えません。どうか、お友達と一緒に隠れていてい下さい」
スマホは切れた。
「羽柴!」
通話が切れてしまったスマホを握る手を、強く座席にぶつけた。
「幸…… お父さんの所に行ってどうするの?」
玲香が不安そうに私の方を見た。
「私が、無事な事が分かれば、パパはしたくもない取引はしない。乱闘になるかもしれないが、轟川は絶対にあんな奴らには負けない。そうすれば、パパの道理を守る事ができる。そうしないと、轟川が潰れてしまう…… そんな事になったら、もっともっと卑劣な犯罪が世の中に増えていくだけだ」
「ダメだ幸、危険過ぎる」
康が、私の腕を掴んだ。
「大丈夫。私は、医者になる。そのためにも、この状況を正しい方向に向けなきゃならない。でないと、一生私は轟川の名から逃げ続ける事になる」
「幸……」
康が悲しげに私を見て、覚悟したように大きなため息をついた。
「幸、東港の倉庫だよ」
後ろの席からの玲香の声に、振り向いた。
「どうして、知っているんだ?」
玲香の顔を見ると、悪い事をした子供のようにしゅんと下を向いてしまった。