極道に過ぎた、LOVE STORY
 薄暗い倉庫の中で、うっすらと光が灯っている。そこには、黒い服の男と向き合って立つパパの姿があった。

 「幸……」

 どうしてだろうか? パパの目は私が来る事を予測していた気がする。

 「私は、こんな奴らに捕まったりしない。そんな取引しなくていい!」

 私は、声を張り上げた。


 「おやおや、轟川のお嬢さん。こんな所まで顔を出すものじゃないよ」

 「へえ。あんたが、あの大手企業のスカイグループの社長さん? こんな所に顔出していいの?」

 パパとその男の前に差し出されている、大きな白い粉の入った袋を見た。


 「スカイグループさん。今回の取引は辞退させていただくよ」

 パパは、そう言ってお金が入っているのであろう、アタッシュケースを手にした。


 「それは困るんだよ。轟川組には、表向きの犯罪グループとして活躍して頂かないとでね」

 「何か勘違いしているようだが、うちはそう言った悪事には手を出さない組織でね。自分でやった悪事は、自分で後始末するのが道理ってもんじゃないですか?」

 パパは、動じる事なく、この場を去る準備をする。

 「ヤクザが綺麗事ですか、似合いませんよ。所詮、あんなたも同じ悪ですよ。よく考えた方がいい? 大事なお嬢さんを巻き込む事になってもいいんですか?」


 スカイグループの社長が言うと、私と、パパを中心とする轟川組をスカイグループが囲った。人数だけは多いようだ。だが、私達の相手じゃない。


 「やれっ!」

 社長の声に、スカイグループの手下が、轟川に手を上げようとした時。


 「そこまでだ!」

 私の後ろから、大きな声が響いた。


 その声の主は、勢いよく飛び出すとスカイグループの社長の腹に蹴りを入れて壁に叩きつけたのど同時に、パパの腕を掴んだ。


 その手に握る物が、銀色に光った。


 康……


 どうして? 

 どう言うこと?
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