極道に過ぎた、LOVE STORY
 「轟川宗一郎、麻薬取締法違反で逮捕する!」

 倉庫の中に響いた康の声は、今まで聞いたこともない鋭い物だった。


 「どう言うことだ! このやろう! 騙したのか!」

 スカイグループの社長の、狂ったような目がパパに向けられた。

 スカイグループの手下が逃げようとする中、轟川組はそいつらを抑える。


 サイレンの音と同時に、大勢の警察官が入ってきた。


 私は、パパに手錠をかけた康の姿に、何が起きているのか理解する事が出来ず、その場に立ち尽くしていた。


 パパは、逃げる事も歯向かう事もせず、康の手に捕まってしまった。

 私の方を見たパパは小さく頷いた。まるで、大丈夫だと言っているように……


 轟川とスカイグループが暴れる中、警察官の声が響く。何だか遠くの方で起きている他人事を見ているよだった。

 「チキショー」

 スカイグループの社長が叫んだ。社長がジャケットの中に手を入れると、銃口が私に向けらた。

 しまった! 油断した。


 「お嬢!!」

 目の前に大きな黒い影が出来たと同時に、銃声が響いた。


 「羽柴!!!!」


 「羽柴!」

 叫んだのはパパと同時だった。

 羽柴の体が目の前に崩れ落ちた。


 スカイグループの社長は、警察官に取り押さえられて悔しそうに顔を顰めた。なんで、お前なんかに!



 羽柴の、黒のスーツの中のシャツが赤く染まり始めた。

 「羽柴さん!」


 康が走って来て、羽柴の体に触れようと手を伸ばした。


 「羽柴に触れるなあー!!」

 私は大きな声で叫んでいた。


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