エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
「バカっ!」

わたしはそういうと、拓海の布団の上から胸をボスっとたたいた。

「わたしの居場所はわたしが決める。勝手に決めないで」

「はは。ん。でも仕事してる由莉愛が好きだよ。俺は。仕事に戻りな」

「戻らない。こんなに痩せた拓海をほうって戻れるわけない。戻る気もないし。帰ったらごはんつくるから」

「いいよ。ごはんなんて前のコンビニで済ませられるし」

「コンビニなんてダメ。わたしがいなかったらろくなご飯も食べられないくせに。そうやって無理ばっかりするんだから」

「俺は由莉愛に会う前も29年間一人でやってきたんだよ。今から一人になったってやっていけるよ。またすぐ別の子見つけるから」

「ウソっ!うそつきっ!ばかっ」

そういって胸をポスポスと叩き続けた。

それでも拓海は折れない。どうしたらいいのだろう?
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