早河シリーズ第二幕【金平糖】
『木内さんが俺と理香の写真を持ってると言ってきて……。彼女は俺が理香を殺したんじゃないかと疑っていました。でも理香を殺したのは俺じゃない。学校では話せないから外で話そうってことになって、松濤《しょうとう》のあの公園で19時半に待ち合わせをしたんです。でも放課後の生徒の補習授業が延びて、待ち合わせの時間に行けなかったんです。俺があの公園に着いたのは、19時50分頃だったと思いますが……もう木内さんは殺されていました』
木内愛の死亡推定時刻は19時から21時の間。
19時50分頃に朝倉が鍋島松濤公園で愛の死体を発見したのなら、殺害時刻は19時から19時半前後に絞れる。
『うちの生徒が立て続けに殺されていて、もう訳がわからなくて、とにかく彼女の携帯にある俺と理香の痕跡を消すことに必死で……』
『メールと写真を消して、携帯についた自分の指紋を拭き取り、その場から逃げたんだな。警察に通報しようとは思わなかったのか?』
『通報すれば俺が木内さんと待ち合わせをしていたことが知られてしまうから……俺と理香の関係がバレたら俺は教師をクビになる。それが怖くて……』
頭を抱えて嘆く朝倉は何を悔やんでいるのか、そんなもの知りたくもない。
この男の苦しみなど理解したくもない。すべて自業自得だ。
この男によって涙を流した十代の少女がいた。
この男の罪を暴いて告発しようとした十代の少女がいた。
この男の欲望に巻き込まれて苦しめられた女性教師がいた。
『朝倉。お前は教師としても、男としても最低な行為をした。身勝手な欲で倉木理香を傷付け、歪んだ愛情で神田先生を苦しめ、教え子の木内愛の死体を見ても通報もせず、彼女を冷たい地面に放ったまま逃げ出した。お前はとっくに教師失格なんだよ』
上野の厳しい断罪の言葉を聞いた朝倉は悲鳴をあげて拳を何度も机に叩きつけていた。
この男に捨てられて売春の道を選んでしまった倉木理香は、哀れなかつての恋人を天から見てどう思うだろう。
中村瑠璃、池内眞子、倉木理香、木内愛。彼女達を殺した犯人が朝倉ではないのなら真犯人は一体誰なのか。
木内愛の死亡推定時刻は19時から21時の間。
19時50分頃に朝倉が鍋島松濤公園で愛の死体を発見したのなら、殺害時刻は19時から19時半前後に絞れる。
『うちの生徒が立て続けに殺されていて、もう訳がわからなくて、とにかく彼女の携帯にある俺と理香の痕跡を消すことに必死で……』
『メールと写真を消して、携帯についた自分の指紋を拭き取り、その場から逃げたんだな。警察に通報しようとは思わなかったのか?』
『通報すれば俺が木内さんと待ち合わせをしていたことが知られてしまうから……俺と理香の関係がバレたら俺は教師をクビになる。それが怖くて……』
頭を抱えて嘆く朝倉は何を悔やんでいるのか、そんなもの知りたくもない。
この男の苦しみなど理解したくもない。すべて自業自得だ。
この男によって涙を流した十代の少女がいた。
この男の罪を暴いて告発しようとした十代の少女がいた。
この男の欲望に巻き込まれて苦しめられた女性教師がいた。
『朝倉。お前は教師としても、男としても最低な行為をした。身勝手な欲で倉木理香を傷付け、歪んだ愛情で神田先生を苦しめ、教え子の木内愛の死体を見ても通報もせず、彼女を冷たい地面に放ったまま逃げ出した。お前はとっくに教師失格なんだよ』
上野の厳しい断罪の言葉を聞いた朝倉は悲鳴をあげて拳を何度も机に叩きつけていた。
この男に捨てられて売春の道を選んでしまった倉木理香は、哀れなかつての恋人を天から見てどう思うだろう。
中村瑠璃、池内眞子、倉木理香、木内愛。彼女達を殺した犯人が朝倉ではないのなら真犯人は一体誰なのか。