聖女のいない国に、祝福は訪れない【電子書籍化】
「――フリジアのそばに、いなくていのか」
「がう……」
ひと仕事終えた狼達は、ニセラがアーデンフォルカを出ていくまできっちり監視をするつもりなのだろう。
のそのそと足を動かし、偽聖女の後ろを着いて歩く。
だが、リーダー格の獣だけは、セドリックへ何か言いたげに彼を見つめていた。
『なぜ始末しなかった』
そう言われているような気がして、彼は狼のフサフサとした毛並みを優しく撫でる。
動物達は、フリジアの嘆き悲しむ姿に心を痛めていた。
自分達でニセラをどうにかしてやりたいが、彼女の妹である偽聖女を始末したと知られ、畏怖の視線を向けられるのが嫌なのだろう。
「君達は、俺と一緒だな……」
自らが傷つくことよりも、フリジアに拒絶されることを恐れている。
セドリックは敵対していた狼と少しだけ心を通わせられたように感じながら、彼を抱き上げフリジアの元へ向かった。
「がう……」
ひと仕事終えた狼達は、ニセラがアーデンフォルカを出ていくまできっちり監視をするつもりなのだろう。
のそのそと足を動かし、偽聖女の後ろを着いて歩く。
だが、リーダー格の獣だけは、セドリックへ何か言いたげに彼を見つめていた。
『なぜ始末しなかった』
そう言われているような気がして、彼は狼のフサフサとした毛並みを優しく撫でる。
動物達は、フリジアの嘆き悲しむ姿に心を痛めていた。
自分達でニセラをどうにかしてやりたいが、彼女の妹である偽聖女を始末したと知られ、畏怖の視線を向けられるのが嫌なのだろう。
「君達は、俺と一緒だな……」
自らが傷つくことよりも、フリジアに拒絶されることを恐れている。
セドリックは敵対していた狼と少しだけ心を通わせられたように感じながら、彼を抱き上げフリジアの元へ向かった。