【Quintet】
『ここからはかなり過密なスケジュールになる。9月にライブ日程がメディアに発表され、10月にUN-SWAYEDのファンクラブが設立。チケットはまずファンクラブ会員先行で販売、一般販売は11月だ。俺達はこれから曲作りと同時にライブの打ち合わせもしていかないとならない』

 スケジュールを聞くだけで目まぐるしい。これからが大変だ。
晴は頭をグシャっと掻いて天を仰ぎ、海斗はまだぼうっとしながら刺身に箸を伸ばしていた。

『いきなり過ぎて気持ちが追い付かねぇ……』
『今まで黙っていて悪かった。どのタイミングで言い出そうか考えていたんだ』
『悠真、ちょっと聞きたいんだけど。社長は俺の家の事情わかってるのに大丈夫なのか? デビューだって親父は反対したんだ。ライブやるなんて言ったら……』

 星夜の心配は無理もない。沙羅もあの星夜の父親がライブの許可を出すとは思えなかった。

『それは心配ない。社長がお前の親父さんと話をつけたらしい』
『はぁ? 話つけたってどうやって……』
『沙羅や桜ちゃんの前で生々しい話はしたくない。大方、社長やお前の親父さんがやりそうなことで手を打ったんだろ』

星夜と純夜は同じ顔を見合せ、ひそひそと二人だけで内緒話をしている。
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