【Quintet】
『父さん。俺は沙羅とは結婚しない』
『話は最後まで聞きなさい。お前が沙羅さんと結婚するなら芸能活動を続けても構わない。バンドを辞めなくても済むんだぞ』
「星夜、UN-SWAYED辞めるつもりだったの?」
結城に何を言われても動じなかった沙羅が初めて動揺を見せた。星夜は沙羅の手をとって軽く握る。
『会社継ぐからバンドは抜けるって悠真達にも言ってあるんだ。……沙羅と結婚すればバンドを辞めなくてもいいだなんて、あれだけ俺の芸能活動に反対していたあなたの言葉とは思えませんね』
悪ふざけも大概にしてもらいたい。この男はどこまで子どもを振り回せば気が済むのだろう。
『もちろんずっとお前を好きに遊ばせはしない。バンドができるのもせいぜいが20代まで、30歳までには一流の経営ができる人間になってもらう。でもどうだ? 沙羅さんと結婚すれば少しだけ自由の猶予ができる。お前には願ったり叶ったりな話じゃないか。沙羅さんとの結婚に従わないのならすぐにバンドを辞めてうちの会社に属しなさい』
沙羅と結婚すればバンドを続けられる?
結婚しなければバンドを辞めて跡を継ぐ?
『選べるのはひとつだ。どうする? 星夜』
『……ざけんな。沙羅、行くぞ』
そんな選択、選べない。できない。
沙羅と結婚してもしもバンドを続けられたとしてもUN-SWAYEDにはいられない。
父親を睨み付け、星夜は沙羅の手を引いて居間を飛び出した。二階の自室に駆け込んで扉を閉めて鍵をかけた。
どうすればいい?
バンドは辞めたくない。父親の会社を継ぐのも嫌だ。
沙羅と結婚すればあと少し自由でいられる。だが沙羅は……。
『話は最後まで聞きなさい。お前が沙羅さんと結婚するなら芸能活動を続けても構わない。バンドを辞めなくても済むんだぞ』
「星夜、UN-SWAYED辞めるつもりだったの?」
結城に何を言われても動じなかった沙羅が初めて動揺を見せた。星夜は沙羅の手をとって軽く握る。
『会社継ぐからバンドは抜けるって悠真達にも言ってあるんだ。……沙羅と結婚すればバンドを辞めなくてもいいだなんて、あれだけ俺の芸能活動に反対していたあなたの言葉とは思えませんね』
悪ふざけも大概にしてもらいたい。この男はどこまで子どもを振り回せば気が済むのだろう。
『もちろんずっとお前を好きに遊ばせはしない。バンドができるのもせいぜいが20代まで、30歳までには一流の経営ができる人間になってもらう。でもどうだ? 沙羅さんと結婚すれば少しだけ自由の猶予ができる。お前には願ったり叶ったりな話じゃないか。沙羅さんとの結婚に従わないのならすぐにバンドを辞めてうちの会社に属しなさい』
沙羅と結婚すればバンドを続けられる?
結婚しなければバンドを辞めて跡を継ぐ?
『選べるのはひとつだ。どうする? 星夜』
『……ざけんな。沙羅、行くぞ』
そんな選択、選べない。できない。
沙羅と結婚してもしもバンドを続けられたとしてもUN-SWAYEDにはいられない。
父親を睨み付け、星夜は沙羅の手を引いて居間を飛び出した。二階の自室に駆け込んで扉を閉めて鍵をかけた。
どうすればいい?
バンドは辞めたくない。父親の会社を継ぐのも嫌だ。
沙羅と結婚すればあと少し自由でいられる。だが沙羅は……。