【Quintet】
政略結婚でも好きな女と結婚できる。何を迷うことがある?
星夜の迷いの原因は悠真と海斗だ。彼らは10年以上ずっと沙羅を想い続けてきた。
バンドの夢は諦めるしかない。けれど沙羅との結婚だけは、どうにか阻止できないものか。葉山一族の力が働いているならそんな簡単な話ではない。
「お父さんに挨拶してから帰った方が……」
『いいんだよ。あっちも仕事中だ』
結城家の駐車場に並ぶ高級車の中で異彩を放つ星夜のバイク。車の群れにひとりぼっちでいるバイクは結城家の中の星夜と同じ。
『晴のバイクには乗ったんだろ?』
「うん。星夜のバイクも大きくてカッコいいね!」
バイクひとつでこんなに喜ぶ沙羅がここに連れて来られた際に乗った高級車には無反応だったと運転手から聞いている。沙羅の祖父の名前が出た時の彼女の様子を見ても、沙羅は上流階級の家が嫌いなのだ。
(俺の自由のために沙羅の自由を奪えないよな)
今のまま、あの自由奔放な葉山行成との気ままな生活が沙羅の望む生活。沙羅だけは守りたい。
沙羅をバイクの後ろに乗せて大嫌いな青葉台の実家から大好きな渋谷のマンションまで走る。腰に回された沙羅の腕、背中に感じる沙羅の気配が星夜の鼓動を速くさせた。
星夜の迷いの原因は悠真と海斗だ。彼らは10年以上ずっと沙羅を想い続けてきた。
バンドの夢は諦めるしかない。けれど沙羅との結婚だけは、どうにか阻止できないものか。葉山一族の力が働いているならそんな簡単な話ではない。
「お父さんに挨拶してから帰った方が……」
『いいんだよ。あっちも仕事中だ』
結城家の駐車場に並ぶ高級車の中で異彩を放つ星夜のバイク。車の群れにひとりぼっちでいるバイクは結城家の中の星夜と同じ。
『晴のバイクには乗ったんだろ?』
「うん。星夜のバイクも大きくてカッコいいね!」
バイクひとつでこんなに喜ぶ沙羅がここに連れて来られた際に乗った高級車には無反応だったと運転手から聞いている。沙羅の祖父の名前が出た時の彼女の様子を見ても、沙羅は上流階級の家が嫌いなのだ。
(俺の自由のために沙羅の自由を奪えないよな)
今のまま、あの自由奔放な葉山行成との気ままな生活が沙羅の望む生活。沙羅だけは守りたい。
沙羅をバイクの後ろに乗せて大嫌いな青葉台の実家から大好きな渋谷のマンションまで走る。腰に回された沙羅の腕、背中に感じる沙羅の気配が星夜の鼓動を速くさせた。