【Quintet】
ブラックコーヒーを一口すすった星夜が口を開く。
『話が込み合ってて俺もまだ整理がつかねぇんだけど、ざっくり言うと親父が沙羅を俺の婚約者に選んだ』
『婚約者って沙羅が星夜の?』
晴は驚き、海斗は無言。悠真は結城家で星夜の父親と会っていると沙羅にメールをもらった時から薄々そんな予感はしていた。
『俺の親父と沙羅のお祖父さんが、俺達の気持ち無視して勝手に決めた。沙羅のお祖父さんは資産家葉山一族のトップだ。親父は何がなんでも俺と沙羅を結婚させて葉山家の後ろ楯が欲しいんだろうな。沙羅と結婚するならバンドを続けてもいいなんて言いやがった』
『交換条件ってやつか』
『そんなとこ。俺をしばらく自由にさせてでも葉山家との繋がりを結びたいんだよ。でも俺は沙羅と結婚はしない』
「星夜っ? だってバンドが……」
動揺する沙羅の手に星夜が手を重ねる。沙羅と星夜を取り巻く空気は以前と比べて明らかに変化していた。
この数時間で、二人の間に“何か”があったと悠真は確信する。
『沙羅と結婚すればバンドは続けられるけど、沙羅と結婚した俺はどのみちUN-SWAYEDにはいられない』
星夜と悠真の視線が交わる時、心のやりとりが成立する。無音の空間に聞こえた星夜の苦悩の叫び。
自分と海斗が星夜を苦しめていると悟った悠真は何も言えなかった。
『話が込み合ってて俺もまだ整理がつかねぇんだけど、ざっくり言うと親父が沙羅を俺の婚約者に選んだ』
『婚約者って沙羅が星夜の?』
晴は驚き、海斗は無言。悠真は結城家で星夜の父親と会っていると沙羅にメールをもらった時から薄々そんな予感はしていた。
『俺の親父と沙羅のお祖父さんが、俺達の気持ち無視して勝手に決めた。沙羅のお祖父さんは資産家葉山一族のトップだ。親父は何がなんでも俺と沙羅を結婚させて葉山家の後ろ楯が欲しいんだろうな。沙羅と結婚するならバンドを続けてもいいなんて言いやがった』
『交換条件ってやつか』
『そんなとこ。俺をしばらく自由にさせてでも葉山家との繋がりを結びたいんだよ。でも俺は沙羅と結婚はしない』
「星夜っ? だってバンドが……」
動揺する沙羅の手に星夜が手を重ねる。沙羅と星夜を取り巻く空気は以前と比べて明らかに変化していた。
この数時間で、二人の間に“何か”があったと悠真は確信する。
『沙羅と結婚すればバンドは続けられるけど、沙羅と結婚した俺はどのみちUN-SWAYEDにはいられない』
星夜と悠真の視線が交わる時、心のやりとりが成立する。無音の空間に聞こえた星夜の苦悩の叫び。
自分と海斗が星夜を苦しめていると悟った悠真は何も言えなかった。