二人で紡ぐLOVE STORY
告白
こちらは、臣吾の住むマンション。

「睦月ちゃん、食べてくれたかな?」
ポツリと独り言を呟き、ベランダで煙草を吸っている臣吾。

そこに、チャイムが鳴り響いた。

「ん?」
煙草を灰皿に潰し、インターフォンを見る。

「え!?
睦月ちゃん!?」

慌てて、玄関に向かいドアを開けた。
「睦月ちゃん、どうし――――――」

「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
睦月は、許しを請うように何度も何度も頭を下げた。

「え?え?
睦月ちゃん、どうしたの!?」

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

「睦月ちゃん!!」
謝罪の言葉を繰り返す睦月に、臣吾は肩を持ち強く名前を呼んだ。

「…っあ…!」

「大丈夫だから!
ね?
とりあえず、入って?」

「え…で、でも…花瑛ちゃ…」

「いないから。
大丈夫。ね?」

「ごめんなさい…」

臣吾に促されるように中に入った。
ソファに座らされ、隣に臣吾も座る。

「睦月ちゃん、ゆっくりで良いから、何があったか教えて?」
穏やかに優しく、頭を撫でながら言う。

すると睦月は抱き締めていたランチバッグを、臣吾に見せた。

「え?これ……」

ランチバッグは泥がつき、しかも靴の足跡が付いていた。

「ごめんなさい!」

「これは…どうゆう……」

「高校生の時の同級生にばったり会ったの」

「うん」

「その人は、その……
付き合ってたってゆうか、一度だけその…え、エッチした人で……
私、高校一年生の時に三年の先輩と付き合ってたの。
でも、先輩が卒業する時にフラレた。
それが辛くて……
初めての恋人だったし、かなり落ち込んじゃって…
それをつけ込まれたというか…」

「要は、ヤるだけヤッて捨てられた…みたいな感じかな?」

「あ…うん…
その人にばったり会って、また誘われたの。
でも、断ってそのまま帰ろうとしたら……」

「弁当、踏みつけられたんだね?」

「ごめんなさい!ごめんなさい!
まさか、手を掴まれるなんて思わなくてランチバッグを落としちゃって…!
私がちゃんと鞄に入れてたら、こんなことにはならなかった!
ごめんなさい!ごめんなさい!」

睦月は再度、頭を何度も下げた。


< 14 / 46 >

この作品をシェア

pagetop