二人で紡ぐLOVE STORY
揺れる心
「――――うぅ…き、緊張で吐きそう…」

今日は、臣吾とご当地グルメフェスへ行く日だ。

物凄く楽しみにしていた、睦月。
しかし………出掛ける準備をしながら、睦月は緊張で少し気分が悪くなっていた。

(昨日も、ほとんど寝れなかったし…)

「あ、もうそろそろ出ないと…」
そう呟き、玄関に向かうとすると……

家のチャイムが鳴り響いた。

「ん?誰だろ?」

「はーい」と言って、鍵を開けドアを開ける。

「え?し、臣吾くん!?」
臣吾が立っていた。

「睦月ちゃん、ダメだよ!」
そして、なぜか怒られた。

「へ?」 

「訪問相手が誰かも確認せずに開けるなんて!
変な奴だったらどうするの?
危ないから、ダメだよ!」

「え?あ…ご、ごめんなさい…」

「ん。
せっかくだし、迎えに来たよ!」

「あ、ありがとう/////」
(うぅ…こんなことされたら、益々惚れるよぉ……)

「行こ?」
二人は、アパートを出た。


「――――あ、そうだ!
わざわざ花瑛に許可とんなくて良かったのに…!」

「え?あ…ラ○ンのこと?」

「そうだよ」

睦月はあれから花瑛に連絡し、臣吾と話の流れから一緒にフェスに行くことと、そのために連絡先を交換したことを報告し許可を得ていた。

「え?でも…
私なら、ヤキモチ妬いちゃうかなって!」

「睦月ちゃんなら、良いって言ったよね?」

「え?あ…う、うん//////」
(でもほんと、どうしたんだろ?)

花瑛からも『全然良いよ〜!臣吾のこと、よろしくね!』と恐縮する睦月にあっけらかんと言われたのだ。

あんなにラブラブで、他人を寄せ付けなかった二人。
それが今は、随分周りを受け入れている。

(花瑛ちゃんと、何かあったのかな?
大丈夫かな?)

睦月は、そんなことを考えていた。

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