二人で紡ぐLOVE STORY

「わぁ…！凄いね！」
「色々あるね！」

フェス会場に着き、歓喜の声をあげる二人。

「どれも美味しそう！」
「どれから食べようか？」

「そうだね…！
迷うね！(笑)」
「片っ端から食べない？
シェアすれば、いけるんじゃないかな？」

「え？シェ、シェア……！？」

「うん！一緒に食べよ？」

「さ、さすがにそれは…
花瑛ちゃんに悪いよ…」

「花瑛のことは、気にしないで？」

「でも、ダメだよ…！」

「え？」

「臣吾くんだったら、嫌でしょ？
花瑛ちゃんが、臣吾くん以外の人と食べ物をシェアするなんて……！」

「………そんなこと、ないよ？」

「臣吾くん、どうしたの？」

「え？」

「いつもの臣吾くんじゃないみたい…
臣吾くん、自分のことを“独占欲が強くて、ちょっと重い”って言ってたでしょ？
でも、なんか…今の臣吾くん、違う人みたい…」

「そうだけど…
でも、もう花瑛………」

「え？花瑛ちゃん、何かあったの！？」

「………」


『“この事”は、まだみんなに内緒ね？
心配かけるから、みんなの前では普通に過ごそ？
時期を見て、みんなに打ち明けよう？』

花瑛の言葉が、頭の中に蘇る。


「………臣吾くん？」

「………喧嘩、したんだ…」

「え？」

「最近、喧嘩多くて…
だから、自棄になってるってゆうか…」

「そっか…
悲しいね……」
シュン…と落ち込んだように切なく瞳を揺らす、睦月。

「………」
(ほんと…ピュアだな…(笑)
可愛い…//////)
そんな睦月の姿に、臣吾は益々心が奪われていた。


結局、シェア出来そうなのはシェアして、その他はそれぞれ買って食べることした二人。

「んー！美味しい〜」
満面の笑みで頬張る睦月。

「……/////」
臣吾は、その笑顔を見ながら幸せに浸っていた。

「ん？臣吾くん？
食べないの？」

「え？あ、食べるよ？
睦月ちゃんがこんなに食べてるの、初めて見たから(笑)
花瑛と同じで、少食なのかと思ってた！」

「あ…あれは…緊張してて…//////」

「緊張？」

「うん//////」

確かに今までは、臣吾の前にいると緊張して食べれなかったのだが、臣吾と色々話すようになって打ち解けてきたのだ。