恋愛なんてしない

うちの会社の営業となると、仕事がバリバリできる人の集まりというイメージがある。

そんな部署からオファーが来ていたのは、本当にすごいことだったんだな。


…今となっては過去のことだけれど。

「まあ、人には向き不向きがあるからね。いくら仕事と言えど嫌なことする必要はないよ。」

「そうですね。今の仕事内容は楽しいですし。」


2人で色々と話していると、気づけばもう夜に。

「あ。もうこんな時間。私そろそろ帰ります。」

「ほんとだもうこんな時間。良かったら飯行かない?腹減った。」

「先輩出張帰りで疲れてないんですか?」

「全然大丈夫。一緒に食べ行こうよ。」


先輩に連れられて来た居酒屋は小さな居酒屋でとてもいい雰囲気。

出てきた料理もどれも優しい味がしてとてもおいしい。

「どう?美味い?」

口にパンパンに食べ物を入れている時に聞かれてしまったため、ひたすらに頷く。

「詰め込みすぎだよ。でもよかった。美味そうに食べてくれて。」

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