恋愛なんてしない

口の中に入っているものを飲み込んで話す。

「めっちゃおいしいです!」

私がいろいろな物を食べているところを見ながら先輩はお酒を飲む。


「いっぱい食べて。」

先輩もほっぺがパンパンになるくらい口に料理を運んでいる。

「先輩っていつもほっぺパンパンで食べますよね。」

「え?いつも?」

「はい、前にオムライス作った時もそうやって食べてました。」

「なんか恥ずかしい。」

「そうやってほっぺに沢山入れるの可愛いです。」


そう言うと、先輩は耳を赤くして

「じゃあ見ないで。」

そして先輩の手が私の目を覆う。

「嫌です。」


珍しく先輩が恥ずかしそうにしているので意地悪をしてみたくなってしまった。

「なんか調子狂う。」
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