恋愛なんてしない

「へ?」

「先輩をからかわないの。」

すると、先輩はプイっと別の方向を向いてしまった。

でも相変わらず、耳は赤いままだった。


からかうのもほどほどに。居酒屋でのごはんを終え、一度先輩の家に戻ることに。

「あ、酒飲んじゃったから車出せないや。」

「いいですよ、電車で帰ります。」

「でも申し訳ないし、タクシー呼ぶよ。」

電車で帰る一点張りの私VSタクシーで帰ってほしい先輩のバトルをしていたが、私が負けてしまい先輩が呼んでくれたタクシーに乗る。


「おやすみ。またね。」

「はい、おやすみなさい。」


タクシーが家に着き、支払いをしようとするとアプリで支払いが済んでいると言われてしまった。

先輩に今日のお礼とタクシー代も出してもらってしまったので一緒にメッセージを送る。


瑞希:今日はありがとうございました。タクシー代も出していただいてすみません。

遥斗:気にしないで。如月暇なら明日どこか行かない?
< 86 / 122 >

この作品をシェア

pagetop