神殺しのクロノスタシス2
分かったことは、色々とあるが。

まず、何故イーニシュフェルト魔導学院に、聖魔騎士団から魔導師が教師として派遣されてきたのか。

その本当の理由。

どうやら、聖魔騎士団は、本格的に『禁忌の黒魔導書』について、捜査を始める気になったらしい。

あの禁書を、一体誰が解き放ったのか。

封印を解き、混乱を招いた犯人は誰なのか…。

それを、本気で探し始めたそうな。

成程、遅かったな。

随分腰が重たいようで。

だが、その重い腰も、ようやく上がった。

その為に、シルナ・エインリーとその相棒が駆り出された訳だ。

動くとしたら、てっきりあの魔導部隊隊長の女…シュニィ・ルシェリート辺りに白羽の矢が立つかと思っていたのだが。

そこも含めて、詳しく観察してみたところ。

どうやらシュニィ・ルシェリートは、第二子を妊娠中らしい。

呑気なものだ。

こんなときに、繁殖活動とは。

だが、これは朗報である。

シルナ・エインリーや羽久・グラスフィアには劣るものの…シュニィ・ルシェリートは僕達にとって、脅威になる存在だ。

魔導の実力だけではなく、頭も切れるからだ。

あの女を実質無力化出来たのは、大きい。

おまけに、あの女が動けないせいで、こうして回り回って、クュルナや無闇、ジュリス達を観察することが出来た。

そういう意味では、シュニィ・ルシェリートには感謝しないといけないな。

そのまま、永遠に家の中に引きこもっていてくれ。

あの女に前線に出てこられると、面倒だからな。

それはともかく…シルナ・エインリーの手先達だ。

彼らを観察する前までは、色々と、プランを考えていたのだけれど。

どうやら、全て無駄だったようだ。

何故なら彼らは、既にシルナ・エインリーの秘密を知っていたのだから。

これには、さしもの僕も驚いた。
< 74 / 742 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop