国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「もうマリアは使えない。お前はルティシアがどうなってもいいのか!? 身勝手な奴め!」
アレクサンドロスの言葉に、今まで黙って聞いていたフェルディナンドの目が鋭くなった。
ニーナは手でフェルディナンドを制すると、アレクサンドロスの目を見た。
「ルティシアの民のことを思うと、心苦しいのは確かです。ですが、長い目で見れば必要なことです。今はルティシアの人々が協力して危機を乗り越えるべきでは?」
ニーナがくすりと笑うと、アレクサンドロスの顔が真っ赤に染まった。
「ルティシアに生かされた恩を忘れたのか?」
「もちろん覚えていますわ。恩も仇も」
「つ、追放なら取り消すっ! そうすればまた元通りだろ?」
「結構です。私は民を苦しめる悪女ですから。だから追放なさったのでしょう? 私が戻れば民が苦しんでしまいますよ?」
「それはっ……くそっ!」
ことごとくニーナに言い返されたアレクサンドロスは、ニーナを睨みつけたまま悔しそうに黙り込んだ。
(全て自分で蒔いた種でしょうに……)
ニーナは呆れ果てたが、まだ確認しなければならないことが残っている。
アレクサンドロスの言葉に、今まで黙って聞いていたフェルディナンドの目が鋭くなった。
ニーナは手でフェルディナンドを制すると、アレクサンドロスの目を見た。
「ルティシアの民のことを思うと、心苦しいのは確かです。ですが、長い目で見れば必要なことです。今はルティシアの人々が協力して危機を乗り越えるべきでは?」
ニーナがくすりと笑うと、アレクサンドロスの顔が真っ赤に染まった。
「ルティシアに生かされた恩を忘れたのか?」
「もちろん覚えていますわ。恩も仇も」
「つ、追放なら取り消すっ! そうすればまた元通りだろ?」
「結構です。私は民を苦しめる悪女ですから。だから追放なさったのでしょう? 私が戻れば民が苦しんでしまいますよ?」
「それはっ……くそっ!」
ことごとくニーナに言い返されたアレクサンドロスは、ニーナを睨みつけたまま悔しそうに黙り込んだ。
(全て自分で蒔いた種でしょうに……)
ニーナは呆れ果てたが、まだ確認しなければならないことが残っている。