国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「そ、それは……直感のようなものだ。隣国だし……当然同じだろうと……」
「そうですか。残念ですが、確証がなければお教えすることは出来ません。もし合わない方法で浄化しようとして、何か起きても責任は持てませんので」
ニーナはしれっとそう言うと、フェルディナンドに目で合図をした。
フェルディナンドは頷くと、ニーナの手を取って口を開いた。
「ニーナ、そろそろ戻らないと、皇帝陛下へのご挨拶の時間ですよ」
「あら本当ですね。私たちはこれで失礼しますわ。お二人はご気分が優れるまで、ごゆっくりなさってくださいね」
そして扉を開けて廊下に出ると、ニーナは後ろを振り返った。
「私の目は欺けても、皇帝陛下は全てお見通しのようでしたよ? あまり下手なことをなさらないでくださいね」
にっこりと笑って深くお辞儀をする。
それと同時に扉が閉まった。
部屋の中からは、叫び声のようなものが聞こえていた。
「ふぅ……。フェル、任せてくれてありがとう」
「怒りを鎮めるのに必死だった……。でも、ルティシアの王子が口を滑らせてくれたおかげで確信が持てたよ。あの瘴気が作為的なものだって」
「そうね。あの様子だと、また何か仕掛けてくるかもしれないけど」
「警戒は必要だ。父にも伝えておこう。……ほら、あそこで兄さんと一緒に待ってるよ。僕たちがどんな対応したか気になってるみたい」
フェルディナンドが指さした先では皇帝とマーティスが歓談していた。
「良い報告が出来そうね」
ニーナは背筋を正して彼らに近づいていった。
「そうですか。残念ですが、確証がなければお教えすることは出来ません。もし合わない方法で浄化しようとして、何か起きても責任は持てませんので」
ニーナはしれっとそう言うと、フェルディナンドに目で合図をした。
フェルディナンドは頷くと、ニーナの手を取って口を開いた。
「ニーナ、そろそろ戻らないと、皇帝陛下へのご挨拶の時間ですよ」
「あら本当ですね。私たちはこれで失礼しますわ。お二人はご気分が優れるまで、ごゆっくりなさってくださいね」
そして扉を開けて廊下に出ると、ニーナは後ろを振り返った。
「私の目は欺けても、皇帝陛下は全てお見通しのようでしたよ? あまり下手なことをなさらないでくださいね」
にっこりと笑って深くお辞儀をする。
それと同時に扉が閉まった。
部屋の中からは、叫び声のようなものが聞こえていた。
「ふぅ……。フェル、任せてくれてありがとう」
「怒りを鎮めるのに必死だった……。でも、ルティシアの王子が口を滑らせてくれたおかげで確信が持てたよ。あの瘴気が作為的なものだって」
「そうね。あの様子だと、また何か仕掛けてくるかもしれないけど」
「警戒は必要だ。父にも伝えておこう。……ほら、あそこで兄さんと一緒に待ってるよ。僕たちがどんな対応したか気になってるみたい」
フェルディナンドが指さした先では皇帝とマーティスが歓談していた。
「良い報告が出来そうね」
ニーナは背筋を正して彼らに近づいていった。