国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「そうですよ! 大賢者様はもちろん、お弟子様もこの辺りじゃ有名人なのですから。俺の妻もさっき驚いていましたよ。ここ大賢者様の塔じゃないのー! って。いやぁー俺は本当に幸運でした。これぞ神のお導きってやつですかね。お弟子様、自信を持ってください。俺たちは貴女に救われたんですから!」

ペラペラと話し続けるダンリに、だんだんとニーナもおかしくなってきた。
そしてついつい笑ってしまうのだった。

「ふふふ、ありがとうございます。自信が持てた気がしますわ」
「本当ですか!? 俺の言葉で自信をつけてくれるだなんて光栄ですよ! 明日、皆に自慢して回ります。俺は大賢者様のお弟子様を元気づけたんだぞって!」

カラカラと笑うダンリの姿を見て、ニーナはフェルディナンドに小さく頭を下げた。

(私がしてきたこと、間違ってないって教えてくれてありがとう)

フェルディナンドには意図が通じたようで、したり顔で微笑まれた。



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