国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「あの、私っ」
「どうぞこちらへ」
ニーナの言葉をさえぎるように、鋭い声がニーナを塔の中へと誘う。
どんどんと奥へと進んでいく青年を追いかけて、ニーナは中へ入っていった。
「お、お邪魔します」
案内されたのは、テーブルと椅子以外置いていない小さな部屋だった。
青年に「おかけください」と言われ、ニーナは椅子に腰かけた。
すると青年は、突然ニーナの足元に跪いたのだ。
「な、何を!? お止めください!」
「お名前を聞いてまさかとは思いましたが……こんなところで何をしているのですか、ルティシア国の聖女様」
慌てるニーナの手をそっと握った青年は、優しい声でそう言った。
聖女様、という単語にニーナの身体がびくりと跳ねる。
(私のことを知っているの? 帝国の方とは直接お会いしたことがないのに)
帝国の要人をもてなす際に舞を踊ったことはあるが、顔がわかるほど近くで会ったことはない。
そもそも名前すら知られていないはずなのだ。
(これも王子やマリアの罠……? いいえ、追放後の私に興味はないはず。それにこの人、悪い人じゃなさそうだし……そもそも賢者の塔にいる人間が、嘘をつくとは思えない)
ニーナは頭の中でぐるぐると考えを巡らせてから、一旦、目の前の青年を怪しむのを止めた。
「元、聖女です。今は違います。色々あってお役御免になりましたので」
正直に白状すると、青年は怪訝そうな顔をした。
「どうぞこちらへ」
ニーナの言葉をさえぎるように、鋭い声がニーナを塔の中へと誘う。
どんどんと奥へと進んでいく青年を追いかけて、ニーナは中へ入っていった。
「お、お邪魔します」
案内されたのは、テーブルと椅子以外置いていない小さな部屋だった。
青年に「おかけください」と言われ、ニーナは椅子に腰かけた。
すると青年は、突然ニーナの足元に跪いたのだ。
「な、何を!? お止めください!」
「お名前を聞いてまさかとは思いましたが……こんなところで何をしているのですか、ルティシア国の聖女様」
慌てるニーナの手をそっと握った青年は、優しい声でそう言った。
聖女様、という単語にニーナの身体がびくりと跳ねる。
(私のことを知っているの? 帝国の方とは直接お会いしたことがないのに)
帝国の要人をもてなす際に舞を踊ったことはあるが、顔がわかるほど近くで会ったことはない。
そもそも名前すら知られていないはずなのだ。
(これも王子やマリアの罠……? いいえ、追放後の私に興味はないはず。それにこの人、悪い人じゃなさそうだし……そもそも賢者の塔にいる人間が、嘘をつくとは思えない)
ニーナは頭の中でぐるぐると考えを巡らせてから、一旦、目の前の青年を怪しむのを止めた。
「元、聖女です。今は違います。色々あってお役御免になりましたので」
正直に白状すると、青年は怪訝そうな顔をした。