国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
ニーナはノックの返事を待たずに扉を開ける。
「失礼します。殿下、貴方には帰国命令が出ました。マリア様はひと月の間、帝国にてお預かりします」
ニーナが二人に一礼すると、アレクサンドロスはイライラしたように舌打ちをした。
「ふんっ、結局大司教は何の役にも立たなかったな」
(実は大司教が黒幕だったんだけど……。殿下はまだ気づいていないのね)
「どうか国王陛下とともに平和的解決を進めてください」
「はっ! 父はもうこの国を売り渡すつもりだろう。あの人は自分が助かれば、民のことなどどうでも良いんだ! ……俺も同じだがな」
アレクサンドロスは吐き捨てるよう言って笑った。
「殿下、出立の時間まであと僅かです。マリア様と話してみてください」
「返事のない奴と話して何になる?」
「いいえ、マリア様は聞いておいでです」
ニーナはマリアと向かい合う。
「マリア様、先ほどはご忠告ありがとうございました。最後に手を差し伸べてくれましたね。だから私も、一度だけ手を差し伸べます。貴女も、もう苦しまなくて良いのですよ。アレクサンドロス殿下のために無理をする必要はありません。全ての責任を殿下に押し付けて差し上げましょうか?」
ニーナがマリアの肩にそっと触れる。
するとマリアがピクリと震えたのだ。
「失礼します。殿下、貴方には帰国命令が出ました。マリア様はひと月の間、帝国にてお預かりします」
ニーナが二人に一礼すると、アレクサンドロスはイライラしたように舌打ちをした。
「ふんっ、結局大司教は何の役にも立たなかったな」
(実は大司教が黒幕だったんだけど……。殿下はまだ気づいていないのね)
「どうか国王陛下とともに平和的解決を進めてください」
「はっ! 父はもうこの国を売り渡すつもりだろう。あの人は自分が助かれば、民のことなどどうでも良いんだ! ……俺も同じだがな」
アレクサンドロスは吐き捨てるよう言って笑った。
「殿下、出立の時間まであと僅かです。マリア様と話してみてください」
「返事のない奴と話して何になる?」
「いいえ、マリア様は聞いておいでです」
ニーナはマリアと向かい合う。
「マリア様、先ほどはご忠告ありがとうございました。最後に手を差し伸べてくれましたね。だから私も、一度だけ手を差し伸べます。貴女も、もう苦しまなくて良いのですよ。アレクサンドロス殿下のために無理をする必要はありません。全ての責任を殿下に押し付けて差し上げましょうか?」
ニーナがマリアの肩にそっと触れる。
するとマリアがピクリと震えたのだ。