国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「はっはっはっ、褒美を授けようとしたのは本当だ。だが、その人物がルティシアの聖女だったと聞けば、会ってみたくなるものだろう?」

豪快に笑う皇帝からは嘘をついている気配を感じなかった。

「それでは、会ってみたご感想をお聞かせ願えますか?」
「年の功を感じたな。こちらのことを赤子のように見ていただろう?」
「そのように見えましたか? 褒め言葉として頂戴いたしますわ」

ニーナも笑顔をつくり深々とお辞儀をする。
どうやら拘束や罰はなさそうだ。

ホッと肩の力を抜くと、皇帝の目が再び鋭く光った気がした。

「ところで……お前を追放した後、ルティシアの聖女となった者はどんな奴だ。知っているか?」
「……私はよく存じ上げません。王子と婚約したのは確かですが」
「ふむ……新聖女は派手な就任式を行った後、目撃が確認されていない。こちらに隠しているのかもしれないな。浄化や治癒を行っているところを見せないのは、新たな聖女の力を隠したいのかもしれん」

皇帝の言葉にニーナは口をつぐんだ。

(聖女の任務を隠すなんて可能かしら? 浄化は現地に赴かないと出来ないし、治癒だって相手に触れないと出来ないわ。もしかして、ほとんど活動していない……?)


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