俺の妻に手を出すな~離婚前提なのに、御曹司の独占愛が爆発して~
「杏華堂とは無関係の私の写真がHPにアップされたことが問題なんですか? すみません。やっぱり単なる付き添いの私が余計なことを――」

「違う。何度も言うが、里穂はスタッフ同然。いい加減、自信を持ってくれないとこの先なにも頼めない」

ピシャリと言い切る蒼真の声に、里穂は気持ちを落ち着ける。

「そうでしたね。だったらこの写真のなにが?」

「問題は、ここにいる俺だ」

さらにわけがわからない。

「蒼真さんならこの場にいてもおかしくないし、それにカッコいい……いえ。なんでもないです」

里穂はつい本音を漏らしそうになり、慌てて言葉を濁した。

写真に映る蒼真の表情は横顔ながらひどく温和で優しく、はしゃぐ花音を愛おしげに見つめている。

まるで愛する者を見守るような、そんな眼差しを花音に送っているのだ。

「花音ちゃん、可愛かったですからね。え、でもこの写真のどこが?」

首をかしげる里穂に、蒼真は小さく息を吐き出した。

「HPに記事がアップされてすぐ、俺が見つめている女性はいったい誰だと社内がざわついたんだ。それを聞きつけた常務が社長室に乗り込んできて。どういうことだと騒ぎ立てた」

「見つめている女性って、花音ちゃんですよね。問題があるとは思えませんけど」

「は……?」

蒼真は訳がわからないとばかりに目を見開いた。

< 134 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop