俺の妻に手を出すな~離婚前提なのに、御曹司の独占愛が爆発して~
事故に遭ってからすっかりおしゃれに興味をなくしていた佳也子も、この講習会に参加し始めてからはメイクだけでなく洋服やアクセサリーにも気を使うようになった。

「すごく似合ってるわ。お友達も、佳也子さんのことをよくわかってらっしゃるのね」

「五十年以上の付き合いなので、家族も同然なんです」

「五十年? それは素敵ね。そうだわ、家族といえば今日、私のむす――」

「キラキラしてる」

「え?」

不意に足元に衝撃を感じ里穂は視線を下げた。

「キラキラきれい」

見るとさっきまで母親らしき女性の膝の上で絵本を眺めていた女の子が、里穂のワンピースをまじまじと見つめていた。

淡いピンクのワンピースの裾部分には銀糸で刺繍が施されていて、光に反射してキラキラしている。

「キラキラが好きなの?」

里穂はゆっくりとその場で膝を突き、女の子と視線を合わせた。

「すき」

女の子はもじもじしながらもハッキリとした声で答える。

三歳くらいだろうか、大きな目とまるいほっぺがかわいらしい女の子だ。

「花音ちゃんっ」

女の子に読み聞かせをしていた女性が、血相を変えて駆け寄ってきた。

「すみません。飲み物を取りに行っていた間にいなくなって……。花音の椅子は向こうだからね。ジュースもあるからママと一緒に戻ろうね」

「やだ。キラキラがいいの」

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