エリートなあなた
大通りの車の往来がうるさいこちらより、どうやら課長の方は静かなようである。
「…真帆、会いたい」
「か、ちょ?」――それなのに向こうから返ってきた言葉がただ一言、私を求めたから。
一瞬、どうしたら返せば良いのか分からなかった。寒空の下でひとり、戸惑いを覚える。
「…あーごめん、やっぱり、」
「――私だって会いたいです…!」
だけれど、それを吹き飛ばしたのは自嘲した彼の声で遮らせないと叫んでいた私。
「…真帆、」
「寂しい、…会いたい。会いたいよ…、会いたい、」
この案件が終わるまでは、会えないけれど大丈夫――そのストッパーがなくなって。
修平さんの言葉を聞いたら、あとどう我慢できると思う…?