エリートなあなた
チラリと隣に立つ修平さんの横顔を覗いたものの、何を考えているのか読めないし。
すると暫くして剛史の視線が、「そっかぁー。ああ、納得」と呟きながら定まった。
「真帆って本当に、…面食いだよな」
「…はっ?」
歯を見せて笑うそのメガネの奥の目は、明らかに2人に挟まれている私を楽しんでいる。
「って言うのは冗談で、」と重ねたところで、次に眼差しが向かった先は修平さんだ。
「――真帆のことお願いします。…いや、フラれた俺が言うことじゃないんすけど!
それと真帆」
頭を下げておどけた剛史はビジネスバッグを手にし、呆然とする私へ視線を戻す。
「な、に?」
「ここはオマエが払ってよ――言うなれば、これがお詫びのカタチで?」
「…つ、よし、」
「――いや、ここは俺が払うよ」
そこへスッと入って来た修平さんの声に、今度は2人して彼の顔を見つめた。