エリートなあなた
すると、くすくす笑い始めた修平さんの声が静かな車内に響き渡る。
お陰で俯いたままいる私の顔はおろか、耳まで真っ赤になっているに違いない。
どれだけドキドキ・サプライズを仕掛けて来るのだろう…?
20分ほどでタワーマンション前へ着くと、タクシーは私たちを置いて静かに走り去った。
時間を追うごとに寒くなる夜空が、まるで冷たい目をして地上を見下ろしているようだ。
縮こまる私の腕を引いてエントランスを進む彼。すぐやって来たエレベーターへ乗り込んでもやはり寒い。
「すぐ風呂入れよ?風邪引くぞ」
「はいー…」と頷いた私を見て、何か思い出したような顔をする。
「悪い!俺がコンビニ行こうか?」
何のことかと首を傾げてすぐ、その答えに辿り着く――メイク類と下着のことだと。