無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
空港に着いたのは午後四時。空港内のカフェで休憩していると、真紘が不意に席を立ってどこかに行ってしまった。
「トイレかな」
けど十分待っても帰ってこないので、さすがに不安になってくる。彼のスーツケースはここにあるし、先に出発してしまったということはないだろうけど。
心許なくて俯いていると、机に影がさした。ハッと顔を上げると同時に、視界が真紅で埋め尽くされる。目の前には、真っ赤なチューリップの花束。いつの間にか席に戻っていた真紘が、それを差し出している。
「ま、真紘さん?これ、どうしたんですか……?」
「まだはっきり言ってなかっただろ」
「え?」
まっすぐ由惟を見つめる眼差しが、静かに熱を帯びている。
「由惟、俺と結婚してほしい」
喉が引きつれ、肺が震えた。
真紘をまっすぐ見つめ返しているはずなのに、視界がどんどんぼやけてくる。渡された花束を抱きしめると、爽やかな春の香りが胸いっぱいに広がった。
花弁にポツポツと雫が落ちる。昨日からずっと泣いてばかりでも、嬉し涙は枯れそうにない。
由惟は泣き濡れた顔で精一杯の笑顔を作って頷いた。
「はい。よろしくお願いします」
すると周囲から歓声と拍手が沸き起こった。どうやらプロポーズの様子を見守られていたらしい。
よかったね、と見知らぬ人から祝福を浴びせられるのが妙に恥ずかしくて、由惟は真紘と顔を見合わせて笑うしかなかった。
「トイレかな」
けど十分待っても帰ってこないので、さすがに不安になってくる。彼のスーツケースはここにあるし、先に出発してしまったということはないだろうけど。
心許なくて俯いていると、机に影がさした。ハッと顔を上げると同時に、視界が真紅で埋め尽くされる。目の前には、真っ赤なチューリップの花束。いつの間にか席に戻っていた真紘が、それを差し出している。
「ま、真紘さん?これ、どうしたんですか……?」
「まだはっきり言ってなかっただろ」
「え?」
まっすぐ由惟を見つめる眼差しが、静かに熱を帯びている。
「由惟、俺と結婚してほしい」
喉が引きつれ、肺が震えた。
真紘をまっすぐ見つめ返しているはずなのに、視界がどんどんぼやけてくる。渡された花束を抱きしめると、爽やかな春の香りが胸いっぱいに広がった。
花弁にポツポツと雫が落ちる。昨日からずっと泣いてばかりでも、嬉し涙は枯れそうにない。
由惟は泣き濡れた顔で精一杯の笑顔を作って頷いた。
「はい。よろしくお願いします」
すると周囲から歓声と拍手が沸き起こった。どうやらプロポーズの様子を見守られていたらしい。
よかったね、と見知らぬ人から祝福を浴びせられるのが妙に恥ずかしくて、由惟は真紘と顔を見合わせて笑うしかなかった。