無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
口元がゆるむのを抑えきれないでいると、横から顔を覗き込まれて由惟は息を呑んだ。切れ長の瞳に自分だけが映っている。
真紘の手がゆっくりと持ち上がり、由惟の頬に触れた。指先で目元をなぞられる。思いがけない真紘の仕草にドキリとした。心臓が肥大したように、鼓動が大きく鳴り響く。真紘が触れている部分に意識が収斂して、思考が鈍くなっていく。
「……不眠ってわけじゃなさそうだな」
何を言われたのかすぐに理解ができなかった。ポカンとして、真紘を見つめ返す。
「不眠って、私がですか?」
「急にハーブなんかに凝り出して。ストレスが溜まってるからなんじゃないのか?」
「ち、違いますよ。ストレスが溜まってるのはむしろ成澤さんの方で……」
「俺?」
真紘がキョトンとした顔で首を傾げた。いつもの鋭い雰囲気がヤスリがけされたように丸くなっている。初めて見る真紘の表情に胸がまた高鳴ってしまう。
「成澤さん、いつも忙しそうで……ここ最近は特に疲れているように見えたので、疲れを取るお手伝いができないかなって思ったんです」
だからリビングに花を飾ってみたり、ハーブバスやハーブティーを用意してみたのだ。
恩着せがましいと罵られるのではと身構えたのも束の間、頭を引き寄せられ真紘の肩にもたれかかる体勢になる。ひどく優しい手つきで頭を撫でられ、由惟は息を詰めた。
「ありがとな」
由惟は反射的に頬の裏側を噛んだ。痛みで誤魔化していないと、熱くなった目頭から涙が生まれてきそうだった。なにげない言葉だが、それほど特別な響きを持っている。
真紘の手がゆっくりと持ち上がり、由惟の頬に触れた。指先で目元をなぞられる。思いがけない真紘の仕草にドキリとした。心臓が肥大したように、鼓動が大きく鳴り響く。真紘が触れている部分に意識が収斂して、思考が鈍くなっていく。
「……不眠ってわけじゃなさそうだな」
何を言われたのかすぐに理解ができなかった。ポカンとして、真紘を見つめ返す。
「不眠って、私がですか?」
「急にハーブなんかに凝り出して。ストレスが溜まってるからなんじゃないのか?」
「ち、違いますよ。ストレスが溜まってるのはむしろ成澤さんの方で……」
「俺?」
真紘がキョトンとした顔で首を傾げた。いつもの鋭い雰囲気がヤスリがけされたように丸くなっている。初めて見る真紘の表情に胸がまた高鳴ってしまう。
「成澤さん、いつも忙しそうで……ここ最近は特に疲れているように見えたので、疲れを取るお手伝いができないかなって思ったんです」
だからリビングに花を飾ってみたり、ハーブバスやハーブティーを用意してみたのだ。
恩着せがましいと罵られるのではと身構えたのも束の間、頭を引き寄せられ真紘の肩にもたれかかる体勢になる。ひどく優しい手つきで頭を撫でられ、由惟は息を詰めた。
「ありがとな」
由惟は反射的に頬の裏側を噛んだ。痛みで誤魔化していないと、熱くなった目頭から涙が生まれてきそうだった。なにげない言葉だが、それほど特別な響きを持っている。